デンマーク人女性作家カレン・ブリクセンの記念館へ。

先週末、「Understanding Europe」という授業の一環で、デンマーク人小説家のカレン・ブリクセン(Karen Blixen)さんの記念館に行ってきました。

いつもは週末に授業をすることはないのですが、この日は特別に課外授業。

とても綺麗な記念館だったので、その時の様子を写真まじりにご紹介します!

カレン・ブリクセン(1885-1962)について

karen1

カレン・ブリクセンは、デンマークを代表する女性小説家で、イサク・ディーネセン(Isak Dinesen)というペンネームとしても知られています。(実はこのペンネームは男性名。当時女性名で本を出版することが時代的に難しかったとのこと)

1885年カレンはデンマークのルングステッズ(Rungsted)の貴族のもとに生まれ、コペンハーゲンやパリ、ローマなどで美術を学びます。

1914年にいとこのスウェーデン貴族ブロアと結婚し、アフリカのケニアに移り住みコーヒー農園を始めます。

1921年に夫と事実上の離婚をして以降も彼女はアフリカに残り、一人コーヒー農園を続けました。

そんな彼女を支えたのがケニアで出会ったイギリス人狩人のデニス。しかし1931年に飛行機事故で亡くなってしまい、それを機にカレンもデンマークに帰国し小説家になります。

ケニアでの生活を題材にした小説「アフリカの日々(Out of Africa)」は彼女の代表作。この小説は「愛と哀しみの果て(Out of Africa)」として1985年に映画化もされました。(ちなみに第58回アカデミー賞作品賞)

カレンの家がそのまま記念館に

karen2

この記念館は、カレンが生前住んでいた家がそのまま使われています。

記念館内は展示コーナーとプライベートハウスとに分かれていて、プライベートハウスはカレンが生活していたままの様子を残しています。

プライベートハウス内は土足厳禁(そして写真撮影も不可)。靴の上から布のカバーを被せて家の中を見て回りました。

部屋ごとに壁の色が違っていたり、センスのいい家具が置かれていたり、インテリアへのこだわりも垣間見れました。

またカレンは花を飾るのが好きだったそう。部屋のいたるところに花瓶が置いてあり、今でもスタッフの方が毎日生けているそうです。

展示コーナーには、カレンが実際に使っていたタイプライターやノートが。美術を勉強していたこともあり、絵を描くのが得意だったカレン。プライベートハウス内にも、アフリカのコーヒー農園で働いていた人の肖像画や花の絵などが飾ってありました。

karen3 karen4

広大な庭、大木の下に眠るカレン

この記念館のもう一つの見どころは、カレンが所有していた広大な庭です。

ガーデニングが趣味だったというカレンの庭は、今でも綺麗に整備され、私が訪れた日は色とりどりのチューリップが咲いていました。大きな池にかかる橋を渡ると、小さな森が広がっているのですが、それもカレンの庭の一部。

karen5 karen6

青々とした緑が日に当たると綺麗で、ベンチに座ってコーヒーでも飲んでひと休みしたくなる空間でした。カレンもこの森を歩きながら小説の構想を練っていたのかなーと思うと感慨ぶかいです。(彼女の本読んだことないけど)

karen8 karen7

森の奥の方まで進むと、大きな木が立っています。

そこにはカレンのお墓が。

karen9

カレンのお気に入りの場所だったのでしょうか。この大木を眺めながら、木の下に座って小説を書いているカレンを想像していました。

******

恥ずかしながら、この記念館を訪れることになるまでカレン・ブリクセンという人を知りませんでした。

しかしこの記念館を訪れてみて、彼女の強さと優しさを少しですが感じられた気がします。

当時アフリカに移り、農園を経営することは簡単なことではなかったはず。そして離婚と恋人の死、晩年は病気で執筆が不可能になるも、ラジオの仕事をして生計を立てていたとか。

自分への戒めも込めて、本当に尊敬できる女性だなぁと思いました。

暇を見つけて映画も見てみます^^

*カレン・ブリクセン記念館(Karen Blixen Museum)* 住所:Rungsted Strandvej 111 電話:+45 4557 1057 営業時間 10/1-4/30:水〜金 13:00-16:00/土日 11:00-16:00/月火 定休日 5/1-6/30:火〜日 10:00-17:00/月 定休日 7/1-8/31:火〜日 10:00-17:00/月 12:00-19:00 9/1-9/30:火〜日 10:00-17:00/月 定休日 料金:大人75DKK/14歳以下無料 アクセス:Rungsted Kyst駅から1km

お読みいただきありがとうございます!
ブログランキングに参加しています。
↓応援のクリックお願い致します!
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 北欧ライフスタイルへ
にほんブログ村

Share

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

Follow

コメント

  1. 前田 より:

    この記事を見るまでカレン・ブリクセンという小説家がいたことなど知りませんでした。それにしても広大な家だこと。庭の手入れが大変そ〜。

    • chihiro より:

      前田さん
      庭が尋常じゃなく大きいです。でも手入れが行き届いていてとても綺麗でした^^

  2. あいあい より:

    はじめまして。
    私も今フォルケホイスコーレにいきたいと思っており日本で色々と調べています。
    色々学校があるのでまよっています。
    またブログのぞかせてください( o´ェ`o)

    • chihiro より:

      あいあいさん
      こんにちは。こんなブログでもお役に立てたら幸いです!もし何か聞きたいことがあればcontactからいつでもどうぞ^^

  3. ゆきまる より:

    はじめまして!わたしもデンマークへ行ったきり、魅力に引き付けられ今でも大好きな場所です。ワーホリのはなし、詳しく聞きたいです!よければ:) あと、是非tivoliとlegolandは暇なときに行ってみてください(*´∀`)tivoliは日本をイメージしたスペースもあって、めっっっちゃ楽しいですよ(*^^*)

    • chihiro より:

      ゆきまるさん
      こんにちは!デンマークへは旅行ですか??ついこの前TIVOLIに行ってきました^^
      絶叫系はあまり得意ではないのですが、ガーデンがとても綺麗でした!ワーホリについて何か質問があればcontactからいつでもどうぞ〜^^

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です